「ちょっと味が物足りない」という時に使うと、ぐっと料理がランクアップする味の素。
そんな味の素ですが、最近「安全性に問題がある」「買ってはいけない」というウワサがあるんです。
日本企業が作っている安全な商品である味の素に、どうしてネガティブな情報が生まれているんでしょうか?
真相をまとめてみました。
アメリカでは味の素は禁止!?安全性は大丈夫なのか
味の素はMSG(グルタミン酸ナトリウム)という成分が主成分です。
このMSGは、欧米諸国でイメージが良くなく「NO MSG」という表示がないと商品が売れないとか…
どうしてこんなにイメージが悪くなってしまったのか、まずは理由を解説します。
味の素が危険だと言われる理由
事の発端は「中華料理症候群(1968年)」という事件です。
中華料理店の料理を食べたアメリカ人が相次いで頭痛や発汗・疲労感などを訴えたことから始まりました。
中華料理店の多くが料理にMSG(うまみ調味料)を用いていたことから、化学調味料=キケンというイメージがついてしまったんです。
ちなみに、様々な実験・調査からMSGと中華料理症候群の関係性は薄いという結果が出ているのですが、今でも欧米では化学調味料のイメージが悪いまま回復していません。
味の素の原料の安全性は大丈夫?
味の素の原材料は「サトウキビ」です。
完全に天然由来の調味料なので、安心して摂取できますよ。
さらに製造方法も「発酵法」と呼ばれる味噌や醤油を作るような方法で作られているので、体に害があるワケではありません。
味の素を食べすぎると太る?
味の素が肥満リスクを高めることはありません。
おいしくなるので、ついつい食べ過ぎてしまうことはあるかもしれませんね!
食事の満足度が上がることから、逆に食欲を抑えられるという研究結果もあるので、味の素を食べ過ぎて太るというのはデマだと言っていいでしょう。
味の素の一番のリスクは「味覚」かもしれない
ただし、味の素にもリスクがないわけではありません。
味の素は「手軽に昆布のうまみ成分」が足せるので、自分で摂った出汁の味が物足りなくなってくる可能性があります。
ただしこれは「味の素を3日で1瓶使い切る」「普段から外食や出来合いの総菜ばかり食べる」レベルにならないと生じません。
1回の料理で数振り、というレベルで使う分には全く問題ありません。
ただし、味覚が敏感な子供たちにリスクがあることには変わりがないので、2人の子供を持つ私自身は、あまり料理に味の素や化学調味料を使わないようにしています。
味の素を上手に料理に取り入れる方法
味の素で健康を損なうリスクは限りなく低いですが、何でもかんでも味の素に頼っていると味覚に影響があるかもしれません。
味の素を上手に料理に取り入れるために、気を付けたいポイントをまとめました。
味の素に頼りすぎない
お味噌汁なんかは、味の素+味噌でじゅうぶん味が整ったりしますよね。
ですが、毎日だと少し摂りすぎかも。
可能な限り、出汁は自分で取るようにした方が無難です。
筆者は「水だし」で鰹+昆布の出汁を冷蔵庫に常備していて、味噌汁や煮物に使っています。
上記のような「だしパック」を、麦茶ポットの中にお水と入れるだけなので手間いらずです!
メインの味付けにしない
「味の素+塩」だけで味付けするレシピは、本当に食材がない時や時間がない時だけにします。
確かに美味しくて手軽なのですが、普段はもっと複雑な味付けの献立にした方が味覚が鋭くなる気がしますよね。
味の素は「買ってはいけない」ワケではない!でも摂りすぎに注意
味の素(化学調味料=MSG)はキケンだというイメージがありますが、実際は「デマと言っても過言ではない」レベルの高い安全性があります。
ただし、味の素を数日で使い切るレベルのヘビーユーザーは、味覚が「味の素以外美味しく感じない」など鈍くなるリスクがあります。
味の素は補助的に取り入れて、様々な風味を楽しめるように献立を考えるのが一番ですね。
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