発達障がいの子供を「支援級に入れない」親は迷惑なのか…様々なケース

発達障害グレー長男の育児

発達障害がある=普通級で学ぶべきではない、と考える人は少なくありません。

たしかに、知的に問題はなくてもその子自身のペースで学びを必要としている事があり、支援級が最適なケースもあります。

ですが…すべての発達障害を持つ子が支援級が最適かというと、そうとは言い切れない事実も。

そして「普通級にいる発達障害の子」は、定型発達の子を持つ保護者達から「親のエゴ」「迷惑」だと思われがち

しかし、親の意向だけで発達障害の子を無理に普通級に入れるケースばかりではない事も知っておいてほしいのです。

発達障がいの子供を支援級に入れない親の5つのケース

発達障がいの子供を支援級に入れない親のケースはさまざまです。

それぞれのケースには、子供の特性や環境などが影響しています。

イチバンは「子供の成長と学びに最適な選択」をすること。親の希望や学校運営よりも、その子自身が一番成長できる場所を選ぶのが大事です。

発達障害を持つ子が普通級にいるとき、考えられる5つのケースを紹介します。

ケース①知的に問題がなく、他害や授業妨害がない

発達障がいの子供を持つ親の中には、

  • 知的な問題はない
  • 他害や授業妨害がない

という理由で支援級に入れる必要性を感じていないケースがあります。

このような子供は、普通級での学習や社会生活において特に問題がないため、親は支援級に入れる必要性を感じず、普通級での学びを続けることを選択することがあります。

ケース②学校に支援級が少なく、障がいの程度が合わない

一部の学校では、支援級の数が限られており、障がいの程度によって入れることができる子供の数が制限されている場合があります。

学校に支援級が1クラスしかなく、入っているのは知的障害や他害が重たい子ばかり…というケースだと、軽度の子は支援級に入りづらくなります。

このような状況下では、障がいの程度が軽い子供や他の子供に比べてサポートが必要ない子供は、支援級に入れることができず、普通級で学ぶことを余儀なくされる場合があります。

ケース③そもそも普通級が少人数で、先生の目が届きやすい

一部の学校では、普通級のクラスが少人数であることがあります。

このような環境では、先生が個々の子供に目が届きやすく、発達障がいの子供も個別のサポートを受けながら学ぶことができる場合があります。

そのため、親は支援級に入れる必要性を感じず、普通級での学びを続けることを選択することがあります。

ケース④親や学校がインクルーシブ教育を目指している

インクルーシブ教育は、発達障がいの子供を含め、すべての子供が一緒に学ぶことを目指す教育形態のこと。

一部の親や学校は、このような教育を実現するために、発達障がいの子供を支援級に入れるのではなく、普通級での学びを選択することがあります。

彼らは、子供たちがお互いを理解し、共に成長する機会を大切にし、障がいのある子供も自然な形で社会に参加できるような環境を作り出そうとしています。

ケース⑤完全なる親の意向

最後に、発達障がいの子供を支援級に入れないケースとして、完全に親の意向によるものがあります。

親は自身の子供に対して特別な教育やサポートを必要としないと判断し、普通級での学びを選択することがあります。

このようなケースでは、親の意向が最優先されるため、支援級に入れる必要性がないと判断されることがあります。

このような家庭は「家ではちゃんとできているので、先生やお友達が悪い」というのがお決まりの文句です

「迷惑」と言われたらどうしよう…我が家のケース

かくいう我が家も、発達障害の診断が下っているにも関わらず普通級を選択しました。

ネットを開けばすぐに「発達障害 迷惑」というKWが出てくるので、本当に悩みました…

長男にはコミュニケーションに難があるため、支援級の方が良いのでは…?

と迷う事ももちろんあったのですが、医師の診察、保育園の先生の意見、最終的な学校見学を経て普通級でスタートすることにしました。

医療機関・学校との面談でも「普通級」の判定が出たASD長男

長男は「2歳で”まんま”しか言葉が出ていなかった」くらい、言葉の成長が遅い子でした。

年少さんの夏からは保育園で加配の先生に付いて頂いていますが、加配の先生や医療機関で受けた言語訓練のおかげで数値上は定型発達の子とほぼ同じレベルにまで伸びています。

そして、他の子への攻撃はしたことがないこと、パニックになるなどの「情緒面」が安定していることから、普通級で小学校をスタートすることが決定しました。

支援級は全学年で1クラス!様々なタイプの子が在籍

最終的には学校に直接見学に行ってから決めよう…と思っていたので、実際に学校では普通級から支援級までしっかりお話を聞いてきました。

息子が入学予定の小学校は規模が小さく、普通級は学年に1クラス、ほとんどの学年が30人に満たない人数です。

対して支援級は、学校全体で肢体クラスが1クラス、情緒クラスが1クラスの合計2クラス。

現在は1年生から6年生までで7人で、全員知的障害の診断が下っている子との事でした。

学校の先生にも「逆に支援級だと長男くんがストレスに感じるかも…」と言っていただき、普通級でスタートする事にしました

基本は通級利用、本人の様子を見て支援級も視野に

とはいえ、学年が上がるごとに困りごとが増えてきそうなASD。

ソーシャルスキルを学ぶために、週1回の通級利用や、引き続き言語訓練も受ける予定です。

また、普通級に通うのがしんどくなってきた…と本人が感じているならすぐに支援級への転籍を検討するつもりです。

ほかの保護者から「迷惑」と言われたらどうする?

いずれ、クラスの他の保護者にも長男が発達障害だという事は伝わるでしょう。

そんな時「なんで普通級にいるの?」「正直迷惑…」だと言われたらどうしよう、という不安はまだまだ付きまとっています。

実際に問題行動やトラブルがあれば、もちろん支援級への転籍を考えなくてはいけません。

長男もその方が、生活しやすいと思うのです

ただし「ただ発達障がいだから」という理由で他の保護者から何か言われてしまったら、距離を置くのが得策。

その場合、学年に1クラスしかないので逃げ場はありませんが、長男には「お友達がいなくたって良いじゃない」と伝えて他の居場所を探してあげたいと思っています。

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